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Channel: クルシャの天地
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クルシャ君、知性を使う

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腰がたまに急激に痛くなります。悪くすると何ヶ月もぎこちなく歩かなければ
ならなくなるので、大変です。ところで、クルシャ君はこの暑いのに体調を
悪くすることもなく、ごきげんで何かイタズラすることでもないかと探してる
みたいですね。









クルシャ君には認められている権利がいくつかあります。

そのひとつは、「毎朝缶詰をもらうこと」。









権利を主張しても、飼主はたまにぼんやりしていて、朝からクルシャ君がおはよう
の挨拶を丁寧に続けてくれているものと勘違いしてしまうことがよくあります。

飼主の勘違いやクルシャ君の権利を忘却してしまうことは、クルシャ君にとって
どうしても避けたいことなわけです。でも、人間のように言葉を使うことができない。
もちろん、絵も描けないし、特別な伝達能力があるわけでもない。









そこでクルシャ君は明らかに、成長してきた自分の知性を使うことにしたようです。

動物に知性はあるか、とか知性とは何かとか語ってもいいのですが、感覚的な
想像行為に対置されるもの、という非常に伝統的な定義でこの際問題ありません。
インテレクチオといいます。

人間の脳だって、情動的な部分と知性的な部分とは処理領域が違うわけです。
クルシャ君が、その知的な部分の処理ができていれば、「インテレクチオが働いて
いる」と言えるわけですよ。







飼主はいつかクルシャ君のインテレクチオが働いている証拠を掴んでやろう、とずっと
観察し続けてきました。そして今日、というか今朝、その現場をこの目で見ました。
いずれ、動画にすべきかとも思います。


インテレクチオが働いている現場、とはいいましても
そんなに珍しくも無いとは思うのです。書きようはなんだか、どえらいことみたいですが。








もう一度整理しましょう。

クルシャ君は、毎朝缶詰をもらう権利がある。

しかし、飼主はたまに忘れる。その上、クルシャ君の権利要求をタダのお愛想と勘違いする。

そこで、

クルシャ君は何か「自分が特定の権利を要求している」ことを「明確に」、「飼主に」
伝えなければいけない。

そのために、クルシャ君は自分の可能な表現の範囲で、工夫した表現を意識的に
行うわけです。もし、それができたならば、知性を働かせたことにしてもいいじゃないですか。








クルシャ君は、缶詰を貰うと「美味しかった」と舌を出してぺろぺろしながら鳴きます。

そして、今回は食べてもいないのに、飼主に缶詰を要求するために、舌を出して
ぺろぺろしながら飼主を見上げて鳴く、という行動を繰り返しました。
クルシャ君の目的にも、状況にも合致している、意識的な行動です。








おかげで、飼主も「これは缶詰を要求する特別な行動だ」と理解できたわけですよ。








なんとなく、立ち上がって前脚でお祈りの動作を繰り返す猫とか、観光客を見ると
お辞儀する奈良の鹿を連想しますが、ここは気にしないでおきましょう。










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