路地、小路、辻子。
こちらいつもの膏薬辻子(こうやくのずし)。
一昨年あたり、神田明神が道向かいに移動しています。
将門公の梟首があったという現場だという案内板が
あります。今では、懐石の名店が並ぶ高級な雰囲気。
飼主が越してきた当時は、辻子も寂れていました。
道の脇にある火鉢の灰の中に地蔵を発見。
灰に潜るのは猫ばかりと思っていたが、地蔵も潜るのか。
地蔵というのが大地の包蔵力のことだから、埋まっていても
おかしくない。飼主は4歳児の頃、裏庭を掘っていて、石地蔵
の欠けたのを掘り出したことがありましたが、地中で六道の
救済をしていたわけではなくて、件の地蔵は廃仏毀釈でやられ
た残骸だったことを後に知るという、実に後味悪い思いをした
ことがある。
聖別に灰を用いる場合がある。また、旧約聖書では灰を被って
悔恨するなどという。シンデレラが灰被りなのは虐げられた
女性というのを猫に擬したものである。
というわけで、訳を知った誰かが地蔵を灰に置いたのかも知れない
し、単に面白かったからかもしれない。
このあたりでは、子供の守護者としての地蔵信仰が残っているの
で、地蔵といえば地蔵盆。事故が起きやすい場所、水辺などに
よく地蔵を見る。
どこを見ても桜ばかり輝いていました。
そういえば、枯れ木に花を咲かせたのも灰でしたろうか。
不滅の灰なんて話に持っていくと、面倒なことになるので
ただ花見をいたしましょう。
ウルタールのうる: 巻十六 (うるたやBOOKS)クリエーター情報なしうるたや
新刊『ウルタールのうる』第十六巻
表紙 ヤッシャ 「やれやれ、危ないところ、あっ」
附 「ウルタール世界の地図」
4月25日17時頃より5日間、無料配本
ダウンロードしてすぐお読みになれます。
次巻発売開始迄には、当ブログ内の該当連載記事が
順次消去されていきます。