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Channel: クルシャの天地
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クルシャ君にぎりぎりまで寄ってみる

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本棚の角の脇はクルシャ君が気に入っている場所です。














この引き出しの中に彼のおもちゃが詰まっているから、好きな場所に
なったみたいです。











そして上を見上げる。

上の方に気配があるようです。









猫の写真の撮り方で難しいことのひとつは、猫の顔を上向きにすることです。
長毛でマズルの短い猫の場合、顔かたちがちょっとした影に埋もれてしまいます。

はっきりした顔の猫でも、上向きの写真が特徴を記録するためにはやっぱり必要
になります。









その点、何も無いのに上を向いてくれるクルシャ君はなかなかいい
猫の被写体となっております。

クルシャ君が殊更に上を見上げる理由もありますが。











こうやっていると、ウルタ君から受け継いだ鈴を自慢しているようにも
見えます。それは自慢していいものなんだよ、クルシャ君。










最近はよく遊べているので機嫌ももいいクルシャ君を
昼間にできるだけ寄って動画にしてみました。







昼間のくつろぎ猫





瞳が縦になっていて、見上げた顔よりなおさら顔つきが分かる
ようになっています。
これだけ近くても平気です。というより、飼主といつもじゃれあっている
近さがこれくらいです。









再び見上げているクルシャ君。


表情が分かるくらい近くに寄って、クルシャ君との親密な写真を
ブログにアップするとか、ちょっとした幸せですよ。











でも、飼主の方から寄っていくと、クルシャ君の自然な表情が撮れない。
どうしても彼が寄ってきて、何かを伝えようとしている表情を捕らえなければ
いけませんね。

そこでまず待ってみました。


すると、クルシャ君がやってきます。





やってきてねそべる猫





炊飯器でどうも御飯が炊きあがった合図らしき音と一緒にクルシャ君が
台所にやってきました。

何の用事かとみていると、床にねそべってしまいました。


ところがその後










あそぶの?


遊びにお誘いしに来てくれました。









あそばないの?


遊べ、と言ってます。







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いつか長毛になるはずのクルシャ君

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こんばんは。

いつものように午後はテーブルの上で横たわって穏やかに
過ごすクルシャ君です。













クルシャ君はシルバーの毛色の筈ですが、シルバーといっても実は毛色にかなりの
幅があるようです。
もっとラインがはっきりしていたり、やや茶色がかっていたり。
クルシャ君のシルバーは、御覧の通りいまのところ、かなり白っぽいシルバーです。











この色は好きです。
でもやはり気になることがあります。

クルシャ君は長毛なのだろうか。










ここで毛の長さが止まるのだろうか。














毛が長くなってくれないと困る、ということもありません。
このままでも、長くなるのを信じて待つのも楽しいので全く
不満はないのです。












ただ、短毛でも長毛にも見えない、中毛とでも言うような
ラガマフィンになるのだろうかと、ちょっとばかり気になるのです。













どんな毛になっても、飼い主が顔を寄せたときに嫌がらないこの
口元は変わらないで欲しいものです。










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ぐるぐる廻るクルシャ君

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こんばんは。

猫には遊びが不可欠ですよね。
ストレス解消のためにも、そして多分健全な成長のためにも遊びが
大切です。









飼主が忙しくしていて、相手する時間が足りないと
甘えた声を出しながらずっと周囲をうろつきます。









それだけならいいのですが、クルシャ君が「今遊びたい」と決めると
なんとしても飼主を遊びに引っ張ろうという意思を示すことになります。

ここで大事なのは、クルシャ君の意思の示し方です。


(この写真、ティム・バートンの描くキャラクターそっくり)














おもちゃをくわえて持ってくるとか、飼主に伸び上がってひと鳴きするとか
ではなく、充電器に乗っている電話の子機を目の前で何度も倒します。

電話の子機倒し、についてはクルシャ君だけでなく、実はいろんな猫が
家族の注意を惹こうとして行っているイタズラのようです。











飼主にはひたすら迷惑なだけなのですが、これがクルシャ君にとっては
「今すぐ遊んで」というアピールになっているようなのです。

とにかく自分に注意を向けさせる、すると飼主はクルシャ君を見つめること
になる、この子は何を求めているのだろうと揣摩憶測する、クルシャ君の目を
見れば何を求めているか必ず通じる、と

こんな論理なんでしょうかね。


都合が良すぎ。











とにかく、イタズラしたり意思を伝えようとする理屈でさえ、どこかがさつな猫クルシャ君。
しつこいので彼を遊ばせる、というより飼主も彼をがさつに回してみました。










廻りすぎて腰砕けになる猫







遊んであげた分だけ少しは気遣いのできる猫になるとか
がさつな態度を和らげるとか、好ましい結果につながることを
期待しますが、いまのところそんな兆候もありません。















同じ方向にぐるぐる回し過ぎて、へろへろになっているのですが、クルシャ君はなお
遊ぼうとします。ちょっと見上げたものです。子猫特有の執着心なのでしょうか。

それとも族長固有のバイタリティでしょうか。














ぐるぐる回った後は、すこしはあはあして、自分のベッドで休みます。








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空き箱イベント

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こんばんは。
猫が必ずやることと言えば何でしょう。
毛繕い、爪研ぎ、破壊活動。













毛繕いをしない猫はいないでしょう。まったくしなければ、健康問題を
起こして寿命も短くなってしまいます。爪研ぎについては、頻繁に行う
猫とほとんどしない猫との間にいろんなタイプの爪研ぎの猫たちがばら
まかれていることでしょう。現にクルシャ君は滅多に爪研ぎしないようです。











猫はなんといってもヒトに環境の利用方法や獲物の獲得方法について
いつでも教えたがる先生なので、障子の紙にうっすら穴でも開いていれば
手を突っ込んで通り抜けられる程に広げ、畳にツメが当たれば、二度と当たらない
ように徹底的に掘り込みます。家屋に進入生物でもあれば、仕留めてヒトにも
分け与えてやろうという広い心を示しながら、獲物くらい早く捕れるように
なれと見守ってくれます。





およそ、これくらいのことは大体の猫が行うことです。
しかし、例外もあるし、頻度の違いもある。
それが個性なのですが、しかし











どんな猫でも確実に行うことがあります。
例外は無い。


それが、「空き箱イベント」です。

飼主は猫が空き箱を前にして必ず行う行動を総称して「空き箱イベント」と
呼ぶことにしました。


基本的に猫は空き箱に飛び込むのですが、空き箱を使って飛び込む以外の
こともして楽しんでいます。









猫の空き箱イベント






クルシャ君、飛び込んだり飛び出したり、穴から手を入れたり出したりして
空き箱イベントを楽しんでいます。

「お花がはいっています」と書いてある箱を全力で否定しているのは愛嬌です。













残念なことに、空き箱を使った遊びに猫が熱中するのは、同じ箱に対しては
ほとんど一回くらいで終わってしまいます。その後、箱を置いたままにしていても
ひとりで飛び込んで遊んだりはしてくれません。そのため、イベントとも言うのです。











ウルタ君は、箱の下の方にあの大きな体を沈めて、近くを通る飼主の
気配を察知し、いきなり箱から飛び出してきて驚かせるのが大好きでした。


大体潜んで飛び出すというのを数回繰り返すと、箱もへたれてきて、飽きて
しまうようで、そのままに放置されるのです。












クルシャ君はとにかく箱に飛び込んで興奮しています。開いた箱の蓋を
噛み込んで歯形をつけてみたり、物音に警戒してみたりしています。














猫雑誌には、「野生時代にこんな穴を寝床に使っていたから」猫は箱を見ると
飛び込むようになっている、と書いてあります。











しかし、いたいけな子猫なら知らず、遊び盛りの猫が箱を見つけて飛び込んだまま
寝入ってしまうということがあるでしょうか。いまのところ飼主が見たこと無い
だけかもしれません。猫鍋で丸くなって眠っている猫の写真はよく見てますし。











この目を見て頂ければ分かると思うのですが、箱はクルシャ君を興奮させるもの
のようです。いわば覚醒作用があるのです。一方、寝床で安心して寝入る場合は
鎮静効果がなければならない。真逆です、真逆。













とすれば、猫の空き箱イベントには猫に及ぼす効果についていくつかのパターン
があるということになります。落ち着いて眠り込んだり、触感と音だけできゃふきゃふ
になったり。


もちろん、クルシャ君は興奮するタイプのようです。











きゃふきゃふ






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おもちゃを要求するクルシャ君

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こんばんは。ちょっとばかり体格が向上しまして、体重はそんなに
増えてもいないのですが、力は以前よりずっと強くなったクルシャ君
です。










狙いも正確になりましたし、無駄な動きも減ってきました。

こうして確実に成長していくクルシャ君のことをここで報告できるのが
飼い主はとても嬉しいのです。












クルシャ君が無駄な動きをセーブして、目的に合わせて効率よく頭と
体を使えるようになってきていることについては、彼と毎日遊びながら
観察することで確認することができます。










以前は、おもちゃを狙っていても集中力が続かなかったり、
狙ってなんとかおもちゃに飛びかかろうという時になっても、脇にそれて
しまったり、的を外したり、勢いがありすぎて飛び越えたりしてました。

それが、毎日遊んでいると、それなりに正確に集中してよくおもちゃを捕らえる
ことができるようになってきました。











そうなると、クルシャ君、今度はただおもちゃを追ってはあはあするだけ
でなく、よく考えて計画的に追いつめてちょっとばかり美しくキメてやろう
などと思うようになってきます。









じっとしているときにイメージトレーニングを充実させて、実践するときに
はその成果を試すのです。でも、クルシャ君に準備ができても、飼い主にその
気が無いと、いつまでも実践できません。



そこで、おもちゃを要求することになります。

欲しいおもちゃが仕舞ってある場所は知っているのです。
本棚の下の重い引き出しの中にあります。










物色猫






クルシャ君が引き出しの前に座って、カメラを見ながら訴えています。
彼が座っている場所の後ろに、おもちゃ入れの引き出しがあるのです。











それなりに集中して思い詰めたような顔つきのクルシャ君。
遊びのためなら真剣です。









真剣な顔つきのままで、訴えたりします。









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見て欲しいから、なんでもします。

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上の写真を御覧下さい。
クルシャ君が一日に何度も繰り返して行うイタズラです。
何度もやっているイタズラではありますが、撮影すること自体が
クルシャ君の目的である「自分に飼主の注意を向けさせること」に
なってしまって、イタズラを中止してしまうので、これまで一度も
彼の「電話の子機落とし」を記録することができませんでした。









電話の子機を落とす猫







飼主に相手してもらいたいという動機と、やってることが不整合です。
このへんが猫なんですね。

一応、電話機を落とす前には飼主に向かって何度か鳴いて、構ってくださいと
アピールはしてます。






ちなみに、飼主のベッドの枕の上にも同じ物があります。
クルシャ君は真夜中にも構ってもらいたくなるらしく、たまにやってきては電話を
寝ている飼主の顔の上に落とすことに躊躇しません。
















こちらは雑誌入れにきっちりはまってみたクルシャ君。


およそ飼主が移動したらその前にやってきて、いろんなことをしてくれるクルシャ君です。
















居辛い場所だと思うのですが



















手のひらを合わせながら落ち着いています。














このように、猫のかわいらしさといえば、見た目に限らずなにがしか
こうして注意を惹きたいがためにいろんなことしてくれるところでしょうか。
















迷惑だったり痛かったり、実害が甚だしかったりするイタズラでなければ
なにやってもかわいいですよね。









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クルシャ君の尻尾を追う

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尻尾見せながら眠っているクルシャ君。














普段は気にしていないのですが、今日はクルシャ君の尻尾に注目していきます。

長毛だったウルタ君の子供の頃の尻尾は、それはもう豪華なものでした。













このとき、長毛の子の尻尾がこんなに豊かだと知って、感動したのです。
















尻尾を狙ったクルシャ君の写真はこんな感じ。

豪華とはなかなか言えないのですが、妙な具合にふわふわです。

形は蟇の穂に似ています。














いつもはこんな感じで、尻尾を省いた形で撮影しています。
















柔らかそうな毛並の銀猫です。















そこで、尻尾をなんとか狙おうとするのですが
















表情と同時に尻尾を写真に撮ろうとすると、なかなかうまくいきません。

















つい、フラッシュ焚いたりしてしまいます。















しかも尻尾ばかりでなく、顔さえ捕れなくなってしまいました。














クルシャ君、こっち、こっち。

















なあに





明らかにカメラの方を向いていませんが、これでも良しということで、
なんとかやっと目線もらいました。いやいや、尻尾はどうしたんだ?

















全体を入れて、尻尾と顔を見るにはやつぱりこの形ですかね。
















ラガマフィンの尻尾を写真で見ていると、この形だって特別珍しくも
ないように見えますが、猫一般からするとちょっと変わってますよね。















キツネの尻尾に似ていると思うのです。



そう見ていると













顔もキツネっぽく見えるからやはり妙なものです。









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ルートビアくる

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ルートビアの箱に入っているクルシャ君。











ルートビアというのはビアというもののビールではありません。
なんというか、薬草を煮出してシロップ漬けにしたエキスを炭酸で割った
ようなものです。









クルシャ君はすっかり空き箱を自分の家にしてしまいました。













この味好きなのですが、日本ではほとんど見ません。













ルートビアを見たら、クルシャ君を思い出してください。














冬になってくると、冷たい風が強く吹いてきます。

あまり寒がりはしないクルシャ君でも、風の強さに驚くことがあります。










ドアが風で閉まる音に驚く猫






ドアの閉まる音に驚いて声を出して、そのまま音の方に何があったのかと
姿勢を低くして確かめに向かうのですが、つい段差の前では転がってしまう
癖のために、目的地までは行けなかったクルシャ君です。













なあに






子猫にしても他愛ないです。









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ウルタ君もここに

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すこし綺麗に写したクルシャ君。この日のために用意しておきました。
明日、21日はウルタ君が突然いなくなった日です。











ほんの一年前のことなので、あの日のことをよく覚えています。













空はずっと晴れていて、やや肌寒い日でした。飼主は露店で買い物をしていました。
その日の午後にウルタ君は倒れていました。
買い物を受け取る時に見上げた空の中にとても暗くて冷たい何かが入り込んできて
いるのを感じて胸騒ぎがしました。帰り道にウルタ君がよく外を眺めている窓を下の
道から見上げると、当然そこにウルタ君は居らず、そこにも何かぞっとするようなもの
の侵入を感じてその予感を口にしたのですが、何もしていないのに心拍が上がっている
ことには気づいていました。その時には見上げた窓のすぐ下にウルタ君は倒れていて、
冷たくなってきていたのです。











寒い朝にはウルタ君を抱いて温め、月の高い夜には窓を開けてウルタ君を抱えながら
一緒に月を見上げました。













ウルタ君がいなくなる前日の写真。


ウルタ君がいなくなってすぐに、ウルタ君を見つけようと決めました。決めたと言うより
探して連れ帰らないといけないと思ったのです。ウルタ君とのことはまだ終わっていない
から、彼にとっても戻るのが自然に違いないと感じたわけです。

行ったままにはさせない。でもウルタ君が戻らないなら、あきらめるしかありません。












都合の良いことに、クルシャ君はウルタ君とはまったく違います。

でもウルタ君はここにいるような気がします。どういうことなのかおかしな話ですが
生きている者からすると、去った者はいくつかに分かれるようなのです。


伝統的にもそうです。
古代エジプト(『死者の書』)では、肉体以外にバー、カー、クハーという四つに分かれます。












すると、戻ってくる部分と永遠に去る部分と、さらにずっと一緒の部分とが
生きている者に感じられることは昔から異常なことだとは思われていなかったということで
飼主の感じ方も間違ってはいないのです。


とにかく、ずっといるウルタ君と戻ってきてくれたウルタ君とが傍に居るのだと感じても
いいような気がします。それにクルシャ君もいます。










クルシャ君の行動や癖の中に何かウルタ君と同じ部分があるだろうかと注意してきました。
ところが、性質がまるきり違うので似ている行動もほぼありません。


ただ、最近クルシャ君はかつてウルタ君が好んでほんのわずかだけ食べていた和菓子を
食べるようになってきました。まあ、飼主が与えるから食べるようなのですが。














クルシャ君と明日一日は一緒にウルタ君のことを思って過ごすことにします。


ウルタ君から何か返事があることを信じています。






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奇跡が起きる日

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昨日の記事で、本日ウルタ君を見送って何もかも失った午後。
あれから一年のこの日にきっとウルタ君のことで何か起きると
信じています、と書きましたが、本当に起きました。









前日の朝でしたが、youtubeにずっとアップしていた過去のウルタ君の
動画のひとつ、「入浴猫」をテレビ局の番組企画に使用したい旨、制作会社
の担当の方からメールがあって、即承知の旨、返事しました。





入浴猫





短い動画です。













ありがとうウルタ君。

飼主はウルタ君と会うまで、自分のことをあまり好きじゃなかった。
どこにもいられないし、どこにいても隅の暗い目立たないところだけが
自分に許されたところだと思ってたよ。でも、君は飼主の全部を受け入れて
全力で側に居ていつも見ていてくれた。

















だから飼主はどんなことがあっても、ずっとウルタ君と一緒なんだよ。

どこかへ帰るとしたら、ウルタ君のいる場所なのだから。




















ウルタ君、奇跡を起こしてくれてありがとう。

君のことをいろんな人たちがまた見てくれるよ。

君の居なくなった日に素晴らしい報せをありがとう。











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クルシャ君怒られる

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和室の敷居に手を掛けているクルシャ君。

クルシャ君は最近体力もついてきて、それなりに体格も向上
してきているので、イタズラもレベルアップしています。
もちろん、ちょっとばかり頭も良くなってきているので、やっかいなのです。










いろんなことをしてくれる彼を追い掛けていると、今まで記録できなかった
行動をとらえることができます。
今回は、以前からの課題だった「押し入れを開けて潜る」行動の一部を
動画にすることができました。







押し入れを開けて潜り込む猫







転がりながら愛想振りまいています。
すでに自分で開けていた押し入れの戸を横になってさらに押し開いてから
中に入っていくようです。


この行動には意外な副次効果があることを、クルシャ君は間もなく気づきました。










押し入れに入りこんで、内側から薄い戸を押したり叩いたり伸び上がったり、突撃
したりすると、太鼓を叩いているくらい大きな音がするのです。
クルシャ君の毎日の暮らしでは、こんな大きな音を出すものに出会うことはまずありません。


そこで、この音をイタズラに使うことを早速思いつくわけです。


アピールしたのに相手されない時間が続くと、大体押し入れを叩いて音出してます。
朝早く、飼主を起こしたい時にもやってるみたいです。











なんだろう、と思うわけです。

クルシャ君のこのイタズラに向けられるエネルギー。
常に新しい手法を開発し、どうすれば飼主が無条件に向かってくるか、相当
研究しています。単に甘えて構ってもらうより、イタズラして追い掛けられる
ことの方が満足度が高いみたいなのです。

ちょっとした発見ですが、構えば満足すると思ったら、それは猫をよく理解して
いないことになるようです。












もちろん、猫の気分によっても違うことは大前提として、

わざと怒られるようなことをして、とにかく追い掛けられる事が楽しくて仕方ない
場合というのがあるのです。











この日、怒って欲しいようだったので、望み通りに怒ってみました。
キーボードの上を走り、コップをひっくり返し、鉢物の土を掘り返して植物に噛みついたり
押し入れをドンドン鳴らせたり、一通りイタズラしながら走り回っていたので、怒ったのです。


その時の顔がこの写真。











むくれてますね。










あんまり嬉しそうではありません。

ふつうに怒られた子供みたいに、むっつりしています。










むしろ怒られたことに反感持ってるみたいです。

こうなると、とりあえずイタズラの目的は怒られることじゃないらしいってことは分かるわけです。




さて、ウルタ君が居なくなった日に飼主は自分で決めた通りに一日静かに
しておりました。線香を焚き、アフナ・ワルヤを唱え、ウルタ君が好きだった
最中を供えて、下げた後で一緒に食べました。

その間クルシャ君は走り回ったり、転がったりしていました。



ウルタ君の命日、確かに変わったことがいくつかありました。
消したはずの部屋の照明が朝に点いていたり、電話機が異常な点滅を繰り返したり
それから、鳴っていないはずの音楽が繰り返し聞こえました。


なんでしょう、以上の三件については普段起こらないことで、毎日起きていたら
飼主、ちょっと引越を考えます。


それでも、もしウルタがそれらの異常と関わっているなら、とも思うのです。
特に音楽はプッチーニのアリア、o mio babbino caro 「私のお父さん」
だったものですから、なんとなく意味深なのです。この曲について飼主は
少しばかり深めに考えました。おかげで、本当に知りたかったことを知り得た
ような気がします。


それについては、後ほど。






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クルシャ君の休み場所

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こんばんは。
今日はクルシャ君がよく独りで時間を過ごしている場所を、ひとつだけ
除いて紹介します。まずは、ソファーの角。













止めて欲しい休み場所ですね。

見ていると和むのですが、クルシャ君は体格が向上してきて小さかった頃のように
同じ場所に潜って寝ているものですから、ただでさえ狭いソファーがいよいよ狭く
なって仕方ありません。それでも毎回飼主が座っているとやってきて、この角に
潜り込むようです。











二つ目の休み場所はこちら。

おなじみの机の上ですね。実はこの記事を書いている今現在も
クルシャ君は飼主の目の前で同じように転がってくれています。

この場所ならいつでも歓迎です。










かつてウルタ君がいつも過ごしている場所でした。
まるで、この文机の主みたいになって、夜中も朝も、昼間もずっと机の
上で大きな体を伸ばしていました。











クルシャ君の場合、飼主が大人しく机に向かっているとこっそりやってきて
くれるようです。











ただし、あまり寝相がよくないので、モニターの電源をよく切ったりキーボードに
尻尾乗せたりと、常に自己主張するのが問題です。このへんの行儀の善し悪しが
ウルタ君と違うところ。











こんな顔してると、もう鱧にしか見えませんが。













こうして散々面白い顔してくれますが
たまには綺麗な凜々しい顔もしてくれるので、変な顔も楽しめます。












机の上面全体を支配できるようになるには、まだまだですね。











クルシャ君のために、ずっと空けておきますよ。











三つ目の休み場所は、やはり和室の隅。











幼い頃にずっと和室に閉じ込めるようにして、大切に育てていたので
安心できる場所としてクルシャ君にいい記憶が残っているのかもしれません。











猫って、こういう隙間にわざわざはまり込んで大人しくしていることがよくありますよね。













ところで、最初に言及していましたが、クルシャ君の休み場所のうち、最初から除かれ
ている一個所ですが、それは洗濯機の前にあるランドリーボックスの中なのです。

まあ、なんというか洗濯物を投げ込んでおく箱みたいなものの中で丸くなってよく寝てます。

場所が暗くて、写真にしてもあんまり綺麗なものではないので、省いておきました。



実際、クルシャ君が最も長く過ごしている場所なのですが。







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族長の冬

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こんばんは。
最近覚えた押し入れの中を拠点にしてカメラを窺っているクルシャ君です。











雑誌の専門家の見識に触れますと、どうやら猫は快−不快の気分が
基本感情になっていて、それ以上の気分や気分に伴う判断はないと断言されてます。

そうなのか。
なんだか残念。









ところで、猫の複雑に見える行動でも、実は条件付けされた学習の結果
だというのです。つまり、猫は類推なんかしない、というのです。

それにはちょっとした反証ができるような気がします。

というのも、クルシャ君はどうも「類推する猫」みたいだからです。









条件が整っているときに毎回同じ結果が期待できるときに、猫が
何かを学習して、いいことを覚えたり嫌なことを避けたりできる、と
いうのがどうもよくある見解みたいなのです。

すると、もし一度も自分が起こしていない事態について、自ら特別な事態を出来させ、
何らかの結果を期待するような行為が見られたとするならば、それは類推が働
いたということになって、単に環境の状況に左右されていることとは違うと言える
のですよ。しかもその行為が決して偶然でない場合は特にそうです。


たいした違いは無いと思われるかもしれませんが、それはもう
ネアンデルタールとクロマニヨンの違いに匹敵する相違です。

片方は環境に縛られている、片方は自分が環境を整理するための「世界」を投げ与える
ことができる。


全然違う。











クルシャ君は類推する猫です。
もっと他の猫の行動も観察すると、クルシャ君が特別では無いことが分かると
思います。

という長い前提を置いて、何があったのかという話をします。


1.ちくわ

クルシャ君はちくわを食べます。口が小さいので一本与えても食べられません。
飼主が細かくちぎって食べられるサイズにしておやつ代わりに、たまに与えます。
ある夜、台所に置いてあったちくわを引っ張り出して、しばらく転がして遊んで
いたクルシャ君は、どうも食べたいと思ったらしく、遊んでいたちくわを引っ張って
きて、寝ている飼主の広げた手のひらの上に置きました。
こうすれば、飼主がちぎってくれると類推したわけです。自分で持ってきて飼主が
ちくわをちぎったことなど、一度も無かったのですから、クルシャ君は類推した
に違いありません。結局寝ている時に猫にいきなり手の上にちくわを乗せられた
飼い主は、半分ぎょっとしながらそれがちくわであることを確認してから、クルシャ君
にちぎって与えたのでした。



2.まんじゅう

クルシャ君はまんじゅうも食べます。
以下、ちくわとおよそ同じ展開。
饅頭は、その包装紙を外して、やっぱりちぎって与えて欲しかった
のではないかと思ってます。やってませんが。











もうね、寝ている間に猫が饅頭や竹輪をくわえてきて、手の上に置くとか、
こんなこと初めてです。











いつかまた別のものをクルシャ君らしい発想でもって寝ている飼い主のところに
持ってくる日が来そうです。








テープの芯で遊ぶ猫
 




欲しがっていたので、テープの紙芯をおもちゃに与えてみましたが、
撮影しているとあまり遊びません。













一歳を前にして、クルシャ君なりに成長しているらしい冬です。













誤飲誤食、脱走とか、危険なこと以外ならどんなイタズラでも
受けて立つぞ、と。









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クルシャ君に殺される日

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クルシャ君はまた風邪をひいてしまいました。
いつものヘルペスです。いつもの、といっても飼い主にとってまたかと思われて
いるだけで、クルシャ君はまだ一歳にもならない短い生の中で、もう三回目に
なってしまいます。このヘルペスっていうのは本当に厄介です。


今回は効果を期待して「インターキャット」やってきました。皮下注射です。












経過ですが、早期に軽いくしゃみが出た段階ですぐ病院に連れて行った
こともあって、たいへんに良好です。一応貰った薬はすべて与えますが、
それまでに症状の進行は止まるに違いありません。













今日はまたイタズラの話。

それも、度を超したイタズラについて。


度を越したイタズラといいますと、以前クルシャ君が飼い主の目に噛みついてきた
ことなどは、まだ生々しく覚えていたりします。

しかしそれも遊びの最中の事故です。









ウルタ君には、伝説的なイタズラのエピソードがあります。

それは単なるイタズラではなく、すでに破壊工作に及ぶレベルのものでした。
彼は家のブレーカーを落として遊んでました。


クルシャ君の伝家の鈴をまだ金色に輝かせているウルタ君。








最も過激だった頃のウルタ君は一歳半くらいでした。

このとき、賢い猫はその分過激なのだと飼い主は思い知ったのです。












いまでもずっと一緒のウルタ君。
本気で向かい合ったから、ずっと一緒なのです。

主に飼い主だけが一方的に命の危機を感じていましたが、賢い猫にだって、いや
賢い猫だからこそ一度は必ず知る必要があるのです。
どれだけイタズラを過激にすれば大事な飼主が死んでしまうかの限度を。














そんなわけで、素晴らしい子を迎えるにあたって、しばらく忘れてましたが
飼い主にはいずれこのクルシャ君に命を試される日が来るわけです。
ちょっと本当に忘れてました。ほんの昨日まで。










ソファーの下から襲う猫





迫り方が一昔前のJホラーです。
興奮すると何か得体の知れない動物になります。




















さて、昨日のことです。


最近クルシャ君が気に入ってよく潜り込んでいる押し入れに、飼い主は
用がありまして中の物を引っ張り出すために、戸を開けてかがみ込んで
いました。寒くなっているので、冬物を補充しようというのです。

















すると引き戸が途中で止まってしまう。何かに引っかかっているようです。
こういう場合、何度か押したり引いたりするとすんなり通ったりします。
そこで、すこし力を入れて戸を引いた直後に、上から扇風機が落ちてきて
飼い主の後頭部を直撃。



目の前が真っ暗になって、一分ほど気を失って倒れていたようです。


クルシャ君がやってきて心配そうに飼主の手を舐めているのが見えて、目が覚めました。















なぜこんなことになったか、お分かりでしょう。飼主は扇風機が落ちるように
押し入れに物を積んでいません。クルシャ君が中でごそごそやっていた過程で
荷積みがズレてきて、偶然ですが飼主の頭に当たるようなことになったのです。













ここへ来て思い出しました。
うかうかしてると、猫にだって殺される。


いつかクルシャ君に殺されたりしないように、飼主も改めて思い直すのです。








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紙切れとねこおけ

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床に紙切れが落ちています。

目新しい物はなんでもおもちゃにする時期は過ぎましたが
それでもまだまだ子猫です。








紙の切れ端で遊ぶ猫






おもちゃは口でくわえて立ち上がり、転がしてまた
走り回ります。
















紙切れみたいなものでいつまでも遊んでくれればいいのですが、すぐに
飽きてしまいます。















でも、新しいおもちゃがいつも欲しいというわけではありません。


極端な話、おもちゃはなくてもいいのです。


飼主が素手でも相手すれば満足みたいなのです。
ずっといつまでも相手してあげるよクルシャ君。




あまりモノにこだわらないクルシャ君は、逆に見向きもしないできたモノに
気持ちが向くことだってあります。













なんと、一度も入ったことが無く、無視し続けてきたあの「ねこおけ」に
正しく収まっているのを発見。













付属のクッションを出して、彼の枕として使わせていたのが良かったようです。













クッションを出したので広くなりました。

















ほとんどあきらめていて、ねこおけ自体は植木カバーにでもなってもらうかと
ぼんやり使用法を考えていたところだったので、ここへきてクルシャ君が
ねこおけに入ってくれたのは意外でした。


















入るときはこうして違和感なく、あっさりと入るものみたいですが。


















本当に、今まで一度も使ったことがなかったのですよ。













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爪ある生き物の遊び方

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12月になりました。

一年のうち11月はウルタ君のことを思い出す特別な月ですが、他の月には
気にしないということではありません。毎日、いつでも頭を垂れるとき、飼主の
すぐ隣にはウルタ君が寄ってきてくれています。












今日は、写真を御覧になってもお分かりの通り、クルシャ君がひとり遊びを
している様子について。





この写真でもお分かりの通り、爪切りはしていても、クルシャ君も猫なので何かに
しがみつきながら遊ぶのが楽しくて仕方ないようです。










座椅子に突っ込む猫





一応、手遊びのおもちゃとして紙を丸めたようなものを屑籠から引っ張り出して
きているみたいですが、主目的はこの座椅子に抱きついたり潜ったり隠れたりしながら
走り回ることのように見えるのですが、いかがでしょう?




















目を丸くしています。
こんなに丸くしてくれると、興奮度合いもよく分かるので飼主には便利です。

過度に興奮しているときにはあまり近寄らないことにしています。
事故が起こりがちですからね。















落ち着きました。




おもちゃをくわえたり、転がしたり追い掛けたりするだけでなく、爪のある猫としては
何かにしがみついたり、爪音を立てたり、爪が布地に食い込む感覚を楽しんだりしながら
感覚を全部使って遊ぶのが自然なのかもしれません。


爪使って遊ぶなんて、まず飼主は思いつきもしないことですが、そこはやはり爪ある生き物
としてクルシャ君の方が飼主よりずっと爪の使い方を分かっているわけです。

















ところで、落ち着いたのはいいのですが














なかなか振り向かない猫







後ろが気になって仕方ないようです。




















収納自在で自動皮むき機能もついてる爪、飼主もあこがれます。











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そろそろクルシャ君の誕生日です

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こんばんは。忘れないようにしたいものですが、実は
今月13日はクルシャ君の誕生日なのです。

プロフィールのところに誕生日が記してありますね。













この日を忘れでもしたら、飼主一生の不覚です。

一部で何年も前から言われている、世界滅亡の日とやらの一週間ほど前です。











いったい誰にとっての世界滅亡なんですかね、クルシャ君。
およそこの世は明滅し続けているようなものです。
ユーバーメンシュが支配する未来を確信していた人々にとって1945年5月は世界滅亡だろうし
畿内の穴に住んでいた人々にとって、長髄彦が饒速日命に処分された日は世界滅亡なわけです。

飼主にとっては、去年の11月21日の午後がそうでした。
end of the worldっていう曲がありまして、「君にさよならを言われた日に世界が終わったのに、なぜ
太陽が輝いているの?」なんていう歌詞だったと思いますが、リアルな世界滅亡というのはすぐ隣に
あって、いつでも襲ってくるものであります。










いや違う、と「目を覚ました人々」、「光の子供たち」、「進化した人類」、「二度生まれ」の方々
は言います。君の言うそんな日常的なレベルの低い話をしてるなんじゃない、正しい者が
そうでない汚れた魂と永遠に区別される定めの日が来るのだ、と。

ええと、こういうのね、3000年くらい前から毎世代ごとにずっと飽きるほど繰り返して
きています。つまり、30年一世代として100回くらいやってきてるんだよね。

こんな凡庸で手垢のついた説より「レベルの低い」話があるでしょうか。

飼主が先に出した「目を覚ました人々」以下の特別な括弧付きの選民の別称は
紀元前から使われてきたものです。何にも新しくないし、何も特別じゃない。



特別なのは、この生の明滅し続ける世界で、しっかりと自分の滅亡と覚醒と成長を
自覚し、受け止めることです。他のことではないのです。












そんなわけで、クルシャ君の誕生日も特別。









椅子をベースにして遊ぶ猫





この日はまた全身を使って椅子をベースにして遊んでました。














クルシャ君もうすぐ一歳。











彼と過ごす特別な時間。










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あれこれ興奮するクルシャ君

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生後三度目のヘルペスを簡単に乗り越えたクルシャ君は
このところ成長に勢いがついてきました。












よく眠り、よく遊んでいます。

それによく食べるようになりました。









よく遊んでいるところ。

この一月間の写真を古い方から並べて見ていても、
クルシャ君の成長が分かります。











今のクルシャ君は丸くなっている段階のようです。

短かった肢が長くなって、しばらく細い身体のままでしたが
ようやく中身が充実してきました。









クルシャ君はソファーに掛けてあるコートに興味があるようです。












顔を埋めて匂いに集中しています。













こういうの、失礼だから止めて欲しいのですが、彼にとっては
しっかりとした止められない理由があるのです。














アリアンの匂いがするのです。

子猫の時対面して、えらく威嚇されたにもかかわらず、全力で
仲良くしようと努力したあのノルウェージャンのアリアンの匂いです。











クルシャ君のフレーメン。

鋤鼻器に情報を入れて、アリアンのイメージを再生したり更新したりしています。

何か分かったのかなクル?











んー


なんだか微妙、だそうです。









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ウルタ君のサインについて

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お忘れかもしれませんが、約束していた話をしましょう。
どのように解釈なさっても結構です。
ただ、この話は飼主がこのブログでのみ静かに話すことに
意味があるのだということはどうか心に留めて下さい。












あの日、11月21日のウルタ君の一周忌の朝には普段起きないこと、
そしてその後も起きていないことが三つありました。
ひとつは、何故か消したはずの部屋の明かりが朝には点いていたこと。
その部屋はウルタ君がいつも飼主を見守ってくれていた書斎です。
ひとつは、朝から電話機が謎の混線状態になって、着信ランプが点滅し
続けていたこと。受話器を取って耳に当てても何も聞こえません。
ひとつは、朝からうっすらと同じ曲が何度も続けて聞こえていたこと。
空耳のようです。実際に音がしていないのは分かりますが、胸の中で
鳴っていて止まないのです。

その曲ですが





Maria Callas, "O mio babbino caro" (Puccini)






O mio babbino caro

プッチーニのオペラ「ジャンニ・スキッキ」のアリアです。

歌手はわざわざマリア・カラスを選んでみました。

こういうことに意味を探すのはちょっとした徒労です。意味を確定しようとすれば
するほど、あえかな実相というものから離れていってしまうからです。こういうのは
飼主、ずっとやってきているので経験知でもってよく分かっています。それでも何かを
示しているのは直感で分かります。古い宗教哲学用語のanfangsvermögenというやつ
です。最初から知っているのだが、形を知らない何か。











それで、とにかく電灯や電話機の異常は置いておいて、この曲をさらっと調べますと
歌詞が分かりました。若い娘が父親に向かって誰かと結婚したいと訴えています。
許してもらえないならアルノ川に身投げして死んじゃうから、
みたいなことを歌っているわけです。

お父さんに呼びかける形で。

お父さん、飼主はウルタ君にとってお父さんだったのだろうか。いやいや、ここで字義
に拘泥して歌詞とウルタ君の気持ちとを引き比べて解釈すると必ず間違う。
大事なのはそこじゃない。


彼にぞっこんなの。

よしよし、ちょっと待て。
ウルタ君は誰かに恋をしてしまったのでしょうか。
前日、食卓に上がってきたウルタ君に話しをしたことを覚えています。
その内容は「猫は自分の死に際が分かるというから、もし分かったら
飼主に教えるんだよ」という意味深なものでした。飼主もなぜそんな
ことを言ったのか、よく分かりません。ウルタ君は意味を理解したのか
自分の匂いをかいで、フレーメン起こしながら首を傾げていました。
あの様子からすると、前兆らしきものは無かったようです。

もちろん、だれかが好きで玉の緒が切れそうになっている様子にも
見えませんでした。












歌詞は短いのです。

私は悩んでいるの、つらいの。ああ神様、私死んでしまいたい。



悲壮な歌詞なのですが、曲調は美しいものです。
ひたぶるに純粋な響きがあります。
ウルタ君は突然思い詰めて死んでしまったのでしょうか。
オペラの中でアリアを歌う娘は財産を得て希望通りに結婚します。
死んでしまいたい、とは歌っていますが死んでいないのです。












「ジャンニ・スキッキ」というのは、智恵坊主の頓知話みたいなものです。
この娘のために父親が知力を総動員してハッピーエンドになるのです。

お話の中では娘の哀願の場面。

飼主はどうもこの曲がウルタ君の最後の気持ちであったような気がして
なりません。というのも、ウルタ君がどんな気持ちで去って行ったのか
ずっと知りたいとウルタ君に伝えていたからです。その返答がこの曲だ
と思えるのです。









リニアルに解釈すると間違います。
この曲がウルタ君の飼主の疑問への答えだとして、重要なことは
ウルタ君が死への怖さより、憧れを優先したこと、そのため死はおそらく不意
の恐ろしいものではなく、予期された関門として彼によって受け入れられていたこと。

それが答えです。

















つまり

言葉にするのも健気で悲しいことですが

「飼主、うるは辛くなかったよ。そんなことで悩まないでね。もっといい世界に
行くのだから」

と伝えてくれたのだと、信じています。
















ウルタ君、これでようやく飼主は悲しみを手放し、自分を許すことが
できるよ。こんな日が来るとは決して思わなかったけれど。


















あれから、空耳でもこのアリアを聞くことはありません。
去年の今頃は「愛の苦しみは一生」なんていう18世紀の歌をずっと流して
いたので、その返答でもあるかもしれません。

一年を経て、ウルタ君が辛くなかったと伝えて
くれたのだとしたら、飼主も彼のために無駄に
悲しみ続けることはないのです。











こうしたことを思っていた間にも、クルシャ君は成長し続けています。








椅子の上で横たわる猫





近頃は寒いのですが、よく椅子の上でこうして半ば丸くなるだけで
過ごしていることが多くなりました。寒いからもっと暖かい場所に
いてもらいたいのです。











クルシャ君の写真と動画をいくつか並べながら


またすこし、ウルタ君の話をしました。










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クルシャ君の背中と寝姿

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こんばんは。飼主はこのところ急いでいるところですが、ブログの更新は
続けています。












夜、静かにしているクルシャ君の様子を見に行くと、椅子に座って
背中を向けています。












気づいたようです。

前足をかけて身を乗り出してまで気になるものがあったの
でしょうか。













また、向き直りました。

どうも閉じたドアの向こうが気になっているようです。

















ドアの下から何か出ているのでしょうか。














自分も猫になっていて、列を作って並んでいるときに、きっとすぐ前に並んで
いる猫はこんな具合に見えるのではないかと。














しばらくドアを見つめていたクルシャ君ですが、やがて同じ場所で
丸くなって眠ってしまいました。
















おやすみ。
















ドアの向こうに何を見ていたのか、起きたら教えてください。












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