ウルタ君記念の月、前回の記事では皆様から心のこもったメッセージ
を頂きました。ありがとうございます。
本日11月21日は、ウルタ君が突然天に帰って行ってから、二年目となります。
どんな猫も決してもう二度と会えない、唯一の子です。それぞれと過ごした
時間も個性も決して忘れません。
ウルタ君が遺してくれたものが、つまらない飼主に誇りをもたらしてくれました。
ウルタ君、君のような個性的で立派な猫のことをこうして語れること自体が
飼主の誇りなんだよ。
そしてわずかに、飼主に光を保たせてくれました。光とは希望です。その希望は
今クルシャ君とともにあります。
ウルタ君は、自分が突然天に帰ってしまうことを予め知らなかったと思いますが、
それでも残されて暗い穴の中を歩くような思いをする飼主のことについて、気にして
いたのではないかと思います。猫の知性には因果的な判断というのが無いのです。
最も重要なテーマだけが今、ここに、ある、だけ。
人は容易に未来や過去に現在を占拠させてしまいますが、猫の在り方は違うのです。
大きな身体を覆うほどもっと大きな尻尾。
ウルタ君はあるときから、この立派な尻尾の毛を抜いてあちこちに撒いていました。
舐めるのではなく、食べるのでもなく、抜いて部屋に撒いてしまうのです。
それが彼に何度もやってくる、絶望して光を亡くし地面に吸い込まれてしまう飼主の
イメージについての対応策ではなかったかと思うのです。彼なりの答えです。
当時は外出の際に飼主はウルタ君に似たシルバーの子猫のぬいぐるみを持ち歩いて
いました。ウルタ君の強いまっすぐな愛情が点って道を照らしてくれるよすがとして
飼主がぬいぐるみを持ち歩き始めた頃から、彼は毛を抜くようになったのです。
参道に小さな灯明を灯して参拝者の助けとするように、ウルタ君はまさか飼主の
絶望を先取りして、自らの一部で光を残そうとしたのでしょうか。
そう信じてもいい強さと聡明さがウルタ君にはありました。
そして、彼のいなくなった今日。飼主は真闇の手探りもできない穴に落ちてしまいました。、
そのとき、ウルタ君の温もりが、かつて宿っていた彼の毛の束を部屋の隅に見つけて、ほのか
な光に触れたような気持ちになったのです。そんなことを思い出しました。
ウルタ君は飼主のすぐ近くで、二人で作った王国のすばらしさをずっと自慢し続けてくれて
います。そんな彼のために、今日からウルタ君の祭壇に以前のようにお供えをしておきます。
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