とある夜、満月の前後で月の大きく見えた時間帯、飼主は
いつものように時間を盗むようにして散歩です。
公園の隅に、見過ごされそうな場所に、菊が満開となって
おりました。
月下の菊にしか見られない、この白さ、これほど優しげ
なのに、かくばかり力強く印象を残すものも珍しいくらいです。
この月を見上げて
この花の色を見る。同じ事ができたならば幸いです。
クルシャ君にも教えてあげたいのですが、風邪気味なので
月見はまた今度ですね。
五条楽園跡にまで足を伸ばして、雑誌にでも載っているような
写真の撮れる店で小一時間過ごします。
瑞々しい月下の菊をもう一度思い出し、店を出ますと
そこに、任天堂がございました。
ご存じのように、任天堂というのは京都のカルタ、トランプ製造会社でした。
ここにあったんですね。
パネルにある「正面大橋」というのは、感覚的には大橋でも何でもありません。
高瀬川に架かっている、自動車が通れるほどの幅の橋なのです。
そういえば、この近くに松井天狗堂もありましたね。
旧五条楽園あたりが、カルタ、トランプ製造のかつての中心地だった
ことが分かります。
20世紀初頭の様式。しっかり造ってあるので、こうして遺産となって
いくのですね。
丸に福というのは、かつての任天堂製品のブランドだった
ということです。
次は、ここに寄ってみるかな。
背筋にいろんなものを感じること請け合い。
夜中だったので立ち寄れなかったのが残念であります。
このあたりの風情が変わりきってしまう前に、是非京都好き
の方はお立ち寄り下さい。日々変わりつつあります。
螢火白楊東寺 真生,明鹿 人丸うるたや
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