崇神天皇7年というから、三世紀頃に大物主神を祀ったのが大神神社ということになって
おります。卑弥呼なんかと同世代ですな。『日本書紀』では数年来の疫痢が酸鼻を極め
ていた際、大田田根子なる者に大物主神を祀らせたところ、疫病が鎮まった、とあります。

この大田田根子についてはよく分かりません。三輪氏の祖なんであろう、くらいですか。
後に出雲から更に引っ張って、なんでも半島由来にしたがる偽書推定論者がよく『崇神記』から
大田田根子は渡来人であるとか説いておりますが、それこそ歴史認識についての闘争史に
ばらまかれた無数の偽書の思惑に見事に引っかかって居るとしか思えぬ。

三輪の里は奈良の中でも昔の風景をよく留めています。

前回の記事で、飼主が気になっていて確かめたかったことがあると書いておきましたが
大神神社の近くに、それこそ出雲と半島に関係のあるらしい素戔嗚尊神社(祇園社)が
あるというので寄ってみようということなのです。

ただし

他に動機があって、実は以前ネットの記事でこの素戔嗚尊神社の境内が
猫の楽園みたいになっているという話
を読んだことがあったので、是非確かめておきたいということなんであります。

ケータイでもってグーグルの地図を出して、この昔ながらの整備されていない道に
迷って、何度も同じ場所を行きつ戻りつしながらも、ようやく辿り着きましたよ。
大神神社の鳥居から直線距離で400メートルくらいです。それでも飼主は平気で迷う。

さあ、伝説の真偽をここで確かめますよ。
ここがもし、猫だらけならば
おお、多々猫と歓びたい。
三世紀に猫は日本に居なかったらしいのですが、三輪の風景に猫はよく似合う。

おや

猫、いませんよ。

しかたないので、境内の獅子など

獅子の尻尾。

猫が集まるので、近所の子供たちも猫かわいがりに集まってくる
良い感じの神社だった、はずなんですけどね。

今は寒風に狛犬が立ち尽くしています。
猫に引っ張るためだけに大田田根子使ってすみませんでした。


