あの日、日本は本格的に暑くなり始めていました。
8月ほどではなくても、既に我慢できないくらい湿度も気温も同じように不快で
風が吹いても日陰に入っても、ぬるい温水の中を移動しているような体感が
続きます。痛いほど暑い8月の暑さとはまた違う、この時期特有の鬱陶しさ。
薄暗い台所の猫に寄って切れられそうになる
クルシャ君も、昼間は涼しくて薄暗い場所で体を伸ばして静かに過ごしています。
生き物の常識として、こんな盛夏の日中に外で活動するなんてことは、ほぼ例外的な
ことなわけです。それでも、あまりカメラで挑発されると、クルシャ君だって手を出す
寸前まで気合いを溜めてきます。このへんはまだ若い猫らしいところ。
そのうち、挑発されても白目剥いたまま寝ぼけて反応しなくなります。
この暑さに抵抗するには、とりあえず何か食べておきたい。
そしてまたもや麺類。
飼主もそろそろ飽きてきたところですが、近場にある名店なのに
一度も寄っていなかったので、かつての京都ラーメンの代表みたいに評されていた店
に入ってみました。
目新しかった時期も随分前に過ぎてしまって、古典的な評価が安定した店なんだと
思っています。そうすると、期待感が無い分、満足度が高くなりがち。
実際に頂いてみますと、想定以上に満足度の高い味でした。
この建物には頻繁に通っているのに、一度も寄っていなかったのは勿体ない。
また行こう、なんて思っておりますが、そうなるとまた麺類ばかりブログに
載ることになりそうなので、密かに出かけた際には写真も撮らずにおきます。
何故にこの湯の中を移動し続けて、細かく体力を奪われ続ける外気に身をさらし
続けているかと言いますと、冒頭申し上げ通り、何か食べて気合いを入れようと
いうわけなんで、まず食べた次には気合いを求めて別の店に出かけます。
杉玉といえば
吹きガラスの傘に入った証明もよく合う、四条の「伏見蔵」にまたやってきました。
座敷席の壁の照明も涼しげに感じます。
夏は冷酒ですよね。
生酒の冷酒と、おばんざい盛り合わせ。
栄養は入れてあるので、冷酒の補給に際しては、豆腐でもあれば
十分ですよ。
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