飼主が歩いているのは京都市なので、よく寺院がございます。
それぞれに観光客用の案内があったりもいたしますが、全く何の案内も無い
不親切でなおかつ歴史的に重要な寺院などもございます。何につけましても
あらかじめ、しっかり下調べをすることが重要なのでございます。
寺の壁と門はいいですね。
この白壁がなんともいえない。
ところで、ビジネスホテルなんかで隣の部屋が騒がしいとき「うるせえぞこの野郎」と
相手の注意を促すために壁を叩きますよね。そして叩かれた側は翌朝に、朝食食べながら
知り合いにこう言います。
昨日の晩、隣部屋のやつが壁ドンしやがってよお
知り合い それ、俺。
あ、そうですか。すみませんでした。
これが壁ドンだと思ったら、違う文脈で使われてるみたいですね。
カップヌードルCM 「壁ドン 篇」 30秒
このちょっと卑怯な、逃げ道を封鎖する強引な恋の告白形式のことを、ごく一部で壁ドンと
言ってるらしいので、国語調査員のみなさんはチェックしといてください。
飼主は、猫相手なら、いつでも壁ドンします。
前回はシャッ鳴かれてと怖がられました。
高瀬川のほとりにある、舟屋敷を改装したおでん屋。
川を望む、床の間のある座敷に通されました。
なかなかいい雰囲気。
雨が降っていたので、川は濁っています。
すぐ外に水を望みながら、穏やかに過ごせるというだけでも贅沢な気分に
なれます。
この川がかつては水路運送の要だったわけです。
座敷の天井は、屋根の形に組んであります。
床の間には、鯉が跳ねている軸。
大きな鯉の背に仙人が乗っている図がありますが、その仙人の名は琴高。
『列仙伝』七十仙の中の一人です。
跳ねる鯉を見て「登竜門」を連想する客も居るだろうし、単に元気な魚
を見て気分良くなる客も居るかもしれない。
軸の下に置いてあるのは久谷ですかね。分かりません。
こういうことを連想しながらまた川を見ると、なかなか目出度いもので、
客に仙人からの饗応を受けるような気分になって欲しいという店主の気持ち
を読むことで、また穏やかになるわけであります。
通された部屋の軸も見ないのは勿体ないことなのです。
造りからして、舟屋の風情が残っています。
ひとつ灯の消えたシャンデリアもこの際愛嬌です。
お通し。おばんざいの盛り合わせ。
赤いのは近江こんにゃくだそうです。
寄ってみました。
こちらがおでん。
麩とか、湯葉なんかがあるのが京都らしいんですかね。
大根が極めて美味。
おでんの主役は大根、なんてよく聞きますが、おそらくここの目指すおでんが
大根を食べてクリアに見えました。大根が最も引き立つおでんを提供しようと
努力して、その目的を実現してしまったのです。
好みなんて問題なく、誰が食べても分かるくらい大根が目立って美味しくなってます。
ここら来ないと食べられない大根があります。
またいい店見つけてしまったな。
水茄子のサラダ。
そして、串ものから、串揚げ。
メニューの種類が豊富なので、おでん以外もたいへん充実しています。
それでも、ちょっとした店なら出せてしまう味、それわ目当てに客は来ないわけです。
目当てになるのはこちら。
ふたたびのおでんと、それからこの舟屋の雰囲気。
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