本日は、飼主がクルシャ君と一緒に体験したものの、敢えて
こちらで報告せずにいた体験を、その結果とともにご報告する
ことになります。
2011年11月21日、突然ウルタ君が去って行ってから、飼主は何も
できなくなってしまって、外に出るとおそらくどうにかなってしまう
かと思われました。その間一ヶ月ほど。
それでも、何か外の世界とつながるために、なんとか選び出したのは
ウルタ君がいなくなる前に何度か通っていた日本酒のイベントでした。
この記事にそのイベントのことが書いてあります。
記事が書かれた時には、ウルタ君がまだ元気だったのです。予約投稿によって彼が去った
後に記事が掲載されたことになっています。イベントに何度か出かけて、そして
中断していたのを、財布の中にあったスタンプカードを見て、近くなので出てみた
というのが最初でした。なんとか出かけられたのですが、ずっとウルタ君のことばかり
考えていて、泣き続けていたと思います。
でも、このイベントこそが、飼主と外の世界とをつなげてくれたのです。
こんな経緯があってから、クルシャ君と過ごすようになっても、毎年出かけています。
そして、9月の末あたりに同じイベントのオープニングのあった当日、その時刻に
クルシャ君と飼主とは家の別の場所から、猫の鈴の音を聴きました。
寝室の辺りから聞こえてきます。クルシャ君は目の前に居て、寝室の方に聞き耳を立てて
います。彼も同じ音を聴いていたのです。その鈴の音はよく知っています。
ウルタ君が懸けていた鈴の音だから。
例のイベントでは、応募用紙に記入すると、伏見の銘酒が一揃い年末に当たるというのです。
今年も参加した結果。
年末に、全種類のイベント参加の銘酒が届きました。
まず、当たらないものと思っていました。
そのときに、9月末に聴いた鈴の音のことを思い出したのです。
そしてまた、ウルタ君は特定の記念日に放送のオファーがあったりする奇跡を
起こして、いつも一緒にいることを教えてくれる猫だということも。
もちろん、得したなんて思いません。実質的にはそうなるのですが、飼主に
とっては、これもウルタ君の挨拶なのです。
「忘れないでね」という挨拶ではありません。憔悴して死にそうだった飼主を
ウルタ君は悲しんで、ようやく外に出たイベントのことを覚えていて欲しいのです。
その日は、西の山に初雪が降りました。
もし飼主に死後も意識があれば、愛した人が自分の死のせいで、いつまでも苦しんで
いるのを喜ぶはずがありません。それよりも、愛した人が幸せであって欲しいはず。
ウルタ君も同じです。
だから、初雪の降った日、ウルタ君は飼主が岩戸から出たことを忘れないように
挨拶をくれたのだと思っています。鈴の音とセットになった挨拶です。おそらく
彼の感覚では、初雪の日と9月の末と同じ折り目で時間が重なっているのです。
雪の年末、かさじぞうのようなお話です。
にほんブログ村