クルシャ君は日に何度か飼主の見守りをしにやって来ます。
和室の入り口の丁度敷居の辺りでクルシャ君が飼主の背中を見ていたようです。彼を探そうとして振り向いたときに、そこにいました。
よく、床に輪を描いただけで猫たちがその輪の中に納まるという話を聞きます。実際に魔方陣でもあれば、真ん中に居座るのが猫というものであります。
苟も猫たるものは、敷居、結界、境や橋というものを尊ばなければならないもののようであります。
あたりまえでしょう。
しかし、その理由までは教えてくれません。
ウルタールのうる: 巻九 (うるたやBOOKS)
明鹿 人丸うるたや