クルシャ君の首回りに、外れやすいように巻いている鈴ですか、この鈴は二個目の鈴です。
一つ目の鈴は、何処かに挟んで潰してしまったので二つ目の鈴に換えたのですが、ある日、失くしていました。それでこの三つ目の鈴を着けたのです。
挑発的な顔つきをしてますね。これ以上近寄ると、殴ってきます。
しばらく離れていよう、というわけで駅前に出掛けまして、戻りますと
三つ目の鈴も失くなっていました。これが何処を探しても見当たらない。鈴だけ消えていて、紐は落ちていました。そしてこの紐に、とにかくじゃれつく。
失われた鈴の在処を飼主はいつか見出すことでしょうが、今は新たな四つ目の鈴を着けているクルシャ君なのです。
螢火白楊 (うるたやBOOKS)
東寺 真生うるたや