早くも一月の半ば頃から沈丁花の香りが外から漂い、クルシャ君と一緒に毎夜の変化を楽しんで居りますが、今年は窓から眺めると朝方に真っ白になっていたことが何度かありました。
ああいうのも綺麗ですね。
寝室の自分用ベッドで首になっているクルシャ君。
横目で睨んだりもできます。できる男の渋い猫みたいになってきましたな。
男前か。
ところで、クルシャ君にモテる男の指標となる客観的条件を教えよう。もののついでだ。若い頃に限られます。というのも同じ事が起きても、資産持つと意味が違ってきたりするから。
真っ白な状態で暮らしていると、君みたいに突然おんにゃのこがやってきて「なんとかさんがあなたのこと素敵って言ってたわよ」などという、どうでもいいことをわざわざ言いに来る。らしい。
そうですか。
本当に興味ないみたいだから、この話止めとくか。イケニャンになるとおんにゃのこが噂を伝えに来るが、実はそのおんにゃのこがイケニャンに興味あるんだとか、知らなくても良いよね。クルシャ君この春もおんにゃのこが玄関前まで探しに来るかも知れないね。巻き込まれるのが分かったら逃げると良い。
そうですか。飼主は巻き込まれたんですね。
浅い傷だ。殆ど想い出すことも無い。寛いでいるところ、邪魔して悪かったね。
良いことは無かったんですか。
逃げるまで、邪険にされない。
ウルタールのうる: 巻九 (うるたやBOOKS)
明鹿 人丸うるたや