クルシャ君は、木製の家具の一部に潜り込んでいます。
みっちりできるサイズがお好みのようですが、はみ出してしまうくらいでも無理に自分を合わせていきます。論証と検知能力が低い体系に適応しようとする歪められた現実のようですな。こういうのを近世では「世界」と呼んでいたらしいですよ。
ちなみにこの箱状のモノはですね、抽斗を本体の家具から引き離したモノであって、箱ではないのです。
その抽斗を置いてみたら、すぐに御覧の通り。結局この抽斗だけ、というのも使い途が無いので処分することになるのですが、それまではクルシャ君が御覧の通りとても嬉しそうにしているので、放っておきます。
本体の家具自体はこちらに引っ越す時に手放しておりまして、この抽斗しか無いのです。箱として暫定的に使用しておりました。
とにかく
いかなる箱も、虚であれば猫が入る。
というものです。「虚室に白を生じる」なんて『荘子』に書いてあるがいやいや、どんな虚も猫が埋めてしまうのではないかと荘周先生に疑義を呈してみたい。
負けること前提です、勿論。
水のソーテール5: ベッセン・ベリテン・ベリオ (うるたやBOOKS)
東寺 真生うるたや