この日、クルシャ君はきゃふきゃふでした。
高い場所で振り向いて顔をかしげて挑発する、なんていうのは特別な大はしゃぎです。
天才パウル・クレーの戦中の作品「大はしゃぎ」と同じ構図です。天使と、それから象徴の観照から光を受け続けていた天才は、一種の透視に没頭することで謎を光に変えていきました。
天使に愛され、猫を愛していたクレーは、飼主の戯れ言にも微笑で応えてくれるに違いない、と飼主は確信しておりますよ。
はしゃぐ時間が終わると、天使も行儀良くなります。
そもそも行儀の悪い天使が居るのか、ということですが『旧約聖書』には行儀悪い天使が随分出てきますよね。
不可思議立体 (うるたやBOOKS)
東寺 真生うるたや