クルシャ君が獲物を見つけて張りついています。
クローゼットの上に何かが居て動いているらしいぞ。まあ、外から飛び込んできた蜉蝣か何かだと思いますけどね。
この状態でクルシャ君の名を呼ぶと葛藤状態になって口答えされます。
猫の葛藤状態での口答え行動とは、小刻みに口を動かして小さな短い声を連続して出す、あの行動でありますよ。
今は集中して忙しいから、構わないで下さい、ということらしいのです。同時にいくつものことには対応できないし、獲物がらみで葛藤を起こすことがよくあります。
それでも獲物を見失いつつあったようで、最終的には飼主の方を見上げてくれましたよ。
しかしまた獲物を追う。
要するに、わざわざ集中している意識を高度に制御して飼主の呼びかけに一瞬だけ応えてくれたようです。
できた猫だなあ。
族長ですから。
おしり族族長ともなると、緊急時でも民の声を耳に入れる。セルフコントロールが並ではないと。
ウルタールのうる: 巻二十 (うるたやBOOKS)
明鹿 人丸うるたや