下からクルシャ君を狙って撮影しました。
目が合います。
猫には高い場所を取って睥睨すると、安心できるという性質があるらしい。ウルタ君もそうでした。個性に依るところもあって、猫なのに低いところに居たがる個体もあります。
高いところが好きなのはもちろん、襲われる可能性が減るからです。気にしない猫が居るのは、警戒心が無いのかというとそうでもなく、また高い場所だけが安心できるわけてもなく、身内を視界に納めて見守ることで安心しているのかもしれない。猫の気持ちの分化状態は、ヒトと違うので、猫用の気持ちを分類するカテゴリーが必要かもしれない。
それでも、仲良しになった猫は、仲良しを見つけて警戒する姿勢を示してしまったならば、そのことを自覚して、必ずこのように目を逸らしますね。
目を合わせると、逸らす、のではありません。
思わぬ処に仲良しを見つけた。不意に認識したので、警戒している自分を見せてしまった。だから目を逸らして、敵意が無いことを礼儀として示している。そのような行動だと思われます。
飼主はこのような猫の礼儀に感心してしまって、なかなか優雅なので理解しているうちに、身に付けてしまいました。
ところが、ヒトを相手に猫の礼儀は通じない。
おい、無視してんのか、なんて言われるわけです。
いいえ逆です。敬意を示しているのです、猫的に優雅に。なんて言っても通じませんよね。
相手を指呼の間におきながら、敢えて目を逸らすのは「君が最初に手を出しても、私はいいとおもってますよ」という猫語なわけです。
心は相手に置いて、警戒の目は外す。
まあ、逆にそこを突いて手を出すと、めっさキレられますねんけどな。
ウルタールのうる: 巻一 (うるたやBOOKS)
明鹿 人丸うるたや