『ウルタールのうる』第三十巻が出版されました。
第三十巻では、丁度一昨年から本作品の再構想を作り出してから
試行錯誤を開始し始めた部分の原稿が含まれています。
ウルタ君が去って五年を経て、最後まで、そしてその過程を再構成
しながら細部については、語り直しを行ってしばらく置いて居た原稿
を読み返して、出版前に説明と状況の足りない部分を見つけては
さらに書き足す、という作業を四回繰り返して完成度を高めた
巻となっております。
前回の出版から、四ヶ月を経てしまいましたが、拙速に流れる
よりは、納得いく作品に仕上げようと、敢えて時間を使いました。
今回は魑行砂漠北方での会戦場面が含まれていますので、
作戦図も添付いたしました。
本ガイドが読者の皆様方にとって助力となれば幸いでございます。
ウルタールのうる: 巻三十 (うるたやBOOKS)東寺 真生うるたや
表紙
西リンクス国民会議代表 エスター
リンクス女王国首都ローガールの元家政婦。
表紙は、王命親授軍を僭称し、女王直属の不死隊を籠絡した
姦賊ヤッシャがローガールの一部を支配した際、ヤッシャに
よって財物接収を命じられて都市の各戸を訪れた下士官を出迎えた
家政婦時代のエスター。
親の家に同居していたが、両親を追い出して、すべてを賊軍に
差し出し、自らはヤッシャの配下となる。賊軍での立場は総帥親衛隊隊長
であった。
ヤッシャが滅びた後、残党をまとめて西方の山脈に逃亡し、数百人で
新国家「西リンクス」を建国。自らは西リンクス国民会議代表に就任する。
建国者ローガールと「神話語り」らが定めた魂団樹類型の第11タイプに属する。
女王シュク17世はエスターのことを「掃除婦」と呼んで侮蔑している。
第三十巻のあらすじ
「ン・マウマウライン北方邀撃作戦」にコウセキは新たな才能を投入
する。西リンクスは村民らとともに前線に現れ、ホクマーは敵の中に
残してきた仲間を探しに走る。ウルタールでは高皇の身に異変が起きて
国民が祈りを捧げる。一方、全く不明であった屍鬼の侵攻目的が意外な
ものであったことをウルタが見抜き、屍鬼最終根拠地ンガリハリに対す
る総攻撃の準備が行われる。
キャラクターピックアップ
マリク
ナタンによる屍鬼征伐、屍鬼が第一次祖国戦争と呼ぶ戦いの最中に
対屍鬼戦での不服従によって、「杭晒し」にされる。
実は、夜中に捕虜を捕りに来た屍鬼らによって、ごく初期のリンクス
捕虜としてンガリハリで長い捕虜生活を送る。
探諜として潜伏してきたホクマーが、屍鬼軍のリンクス隊指揮官として
前線に出ると、直属の部下として「第三次祖国戦争」の首都防衛戦に
参加。戦場で突然ホクマーからウルタールに寝返るように説得される。
事象
「ン・マウマウライン北方邀撃作戦図」
統一屍鬼軍首都防衛隊隊長ク・ンシングの率いる屍鬼兵らが
常に総掛かりで纏まって移動と攻撃、そして撤退へ至る経緯。
新刊『ウルタールのうる』第三十巻
表紙 西リンクス国民会議代表 エスター
「それがウルタール式なの?」
附 「ウルタール世界の地図」
「ン・マウマウライン北方邀撃作戦図」
ダウンロードしてすぐお読みになれます。
ウルタールのうる: 巻三十 (うるたやBOOKS)東寺 真生うるたや