『ウルタールのうる』第二十八巻が出版されました。
継続的に構想と執筆が進めば良いのですが、諸般の理由で中長期的に
休止することがあります。そうしたとき、この作品の諸設定や名詞など
自分で設定したことを失念していることがよくあります。
正直に言って、敢えて覚えにくい名前を似たような者たちに振っていると
頻繁に間違えます。
二十八巻でも名前の取り違え、設定の覚え違えがいくつかありましたので、
過去に書いた原稿の間違えを、設定当初にメモしておいた、母データの
参照元に突合して、修正しておきました。
本作に登場する諸族の性質、個性、世界観、歴史などがズレてしまわないように
やむを得ない休止を経ても、続ける環境は整えてあります。
本ガイドが読者の皆様方にとって助力となれば幸いでございます。
ウルタールのうる: 巻二十八 (うるたやBOOKS)東寺 真生うるたや
表紙
風掠 セキショウ
ヒマラヤン。第四十四回鎮西軍に少将位で参加。
ウルプライムクモ四区にある陸軍大学を次席卒業。
アイタイダの学友で、飲み込みが早く、何事も手早いため
「風掠」の異名を持つ。異界の技術を応用した巨大兵器「嘯虎」
の運用司令官。部下に勝手に愛称を付けて呼ぶ癖がある。
四匹の子猫たちの父親。
対リンクス戦の軍功を認められ、中将に進む。
魑行砂漠作戦では、レツギョ率いる第五軍の副将となる。
セキショウ直属の部隊は沿岸部から進入し、屍鬼半島制圧行動
に従事した。
第二十八巻のあらすじ
北方で工作と牽制に当たっていた第七軍では、今次作戦で新設されたウルタール
山猫隊と鎮西軍の将兵らとの間に若干の誤解が生まれるが、指導層らの配慮と
両者の能力によって乗り越えられようとしていた。ホクマー少佐の通信文から
何をどのように読み取れば良いのかについて、謐学大将は深い洞察によって
ある仮説に到達し、披露するが、まだ仮説でしか無い頃、屍鬼半島制圧に向かった
セキショウ中将はまさに謐学の仮説通りの屍鬼の行動に巻き込まれて行軍を危うくされる。
そして312年7月15日払暁、ンガリハリ北方でン・マウマウラインから発出した
屍鬼の大軍が第七軍を襲おうとしていた。
キャラクターピックアップ
ジョシュ
リンクスの第一回屍鬼討伐線の際、不服従の科でエフライムにより
「杭晒し」の刑に処される。屍鬼の捕虜となって、後に屍鬼側に
捕らわれてきたリンクス将兵らに、屍鬼の曰く言いがたい習慣を
伝える立場となる。ホクマーらによる偽計大量投降に際しても、
屍鬼とリンクスの間に立った。テミンクゴールデンキャット。
事象
「おころがり」
わがかどに たけのひともと おきしかば
ぬしのかえりこむ ちとせをかけてぞ あそびあへる
(我が門に 筍一本 置きしかば 主の帰り来む 千歳をかけてぞ 遊び合へる)
(私の家の門前に大屍鬼様のお好きな筍を置いて居たならば、お戻りになって
千年も共に遊ぶことになろう)
(スウェルコ採録の『屍鬼楽』より)
新刊『ウルタールのうる』第二十八巻
表紙 風掠 セキショウ
「さっさと向かって、さっさと片付けるぞ」
附 「ウルタール世界の地図」
「屍鬼制圧作戦図」
ダウンロードしてすぐお読みになれます。
ウルタールのうる: 巻二十八 (うるたやBOOKS)東寺 真生うるたや