ある日、家人が寝室を閉め切って奥で作業をしていると、クルシャ君が
いつもは開いているドアの前でお祈りをしていました。
どうしてもこの向こうに行きたいようなのです。
ドアなんていくつもあるんだから、わざわざたまに閉まっているドアの
前に座り込んで「いれてくださーい」とお願いし続ける意味が分からない
のですが、それなりにクルシャ君にとっては重大事みたいなのです。

しばらく見ておりますと、ひたすらドアの前で待っていたクルシャ君が
なにやら妙な踊りを始めました。
ドアを開けて欲しくて転がる猫
これ。
床に転がってなんだかくねくねしてるんですけど。

こうやって踊ったらドアが開くとでも思ってるんだろうか?
クルシャ君こんな子だったのかな。

雨乞いの祈祷なんてのはあるが、これその類いの呪術行為かな。
さしずめ、ドア開けの踊り、いや開かずの扉の前で踊るわけだから
岩戸舞ですか。

観察結果
猫も呪術行為をする
むしろ、人間の呪的行為自体がすくなくとも猫的な部分の共感レベルまで到達
し得るくらい基底的な性質を持っている、ということなんでしょう。
幸運や平和は猫でも祈る、ってことなのです。
祈る人は猫のように素直でかわいい、とも言える。
うるたや第四回配本



