前回の記事で予告しましたとおり、22年の京都五山の送り火の報告の続きであります。
山肌に炎の船が浮き上がるのは、殊に夢のようです。
拡大致しますと、このように煙でぼやけがちになります。
炎の近くの煙が照り映えて、炎自体が立ち上がっているようにも見える。
船は進みます。沈むときには、必ず船員は敬礼するように。沈まない常世へ向かう船だから誰も敬礼しないわけですが。
盛大に火が燃えてきますと、山肌から浮いているように見えます。
してみると、何か発進基地からの出立を見送るようでもあり
古人の情趣が時を越えて優れていたものであったのかとあらためて不覚を突かれるような、余計な慮りのようなことで時を過ごすので御座いましたよ。