いろんな場所にある窓を開いて風を通しております。
良いことではありませんか。
ほんの数年前まで、不可能事だったことなのですよ、それが。何故か説明しようか?
面白い。聞きましょうか。
外に興味がある身体の弱い猫がいましてね。そいつが、窓の隙間や網戸に手を入れて、鍵の無いところから隙間を拡げて脱出しようと試みていたのですよ。窓開けられないではありませんか。
そんなに愚かな猫が居るとは、俄に信じられませんが。
愚行を通してでも賢くなる猫は、まだ質が良い猫です。もっと賢い猫は愚行せずに学ぶ。より愚かな猫ならば、愚行を繰り返し、決して学ばない。更に愚かな猫は、逸脱した愚行を行って全てを失う。
何故か知りませんけど、ぞっとしますね。
ほんとだよね。
ウルタールのうる: 巻十四 (うるたやBOOKS)
明鹿 人丸うるたや