クルシャ君、世間はクリスマス直前だが飼主は一向に構わない方針なので、迷わず先月立ち寄った「えんま堂展」の話をしますよ。
やはり現物を見ないと分からない収穫がございましたけれども写真に出来るのはポスターだけなので、こうした形でご紹介します。
企画展ポスターのデザインがいつも奮ってます。
本会場のポスターにしかない、アオリ。
「君もえんま様に 裁かれてみないか」
うおー、裁かれてー
ってなりますよね、無条件に。なるって。
人頭杖と呼ばれるアトリビュートです。
この実物を間近に見られたというのも、大変大きな収穫でした。人生に於ける全行為の罪状認定をする際に、これが大きくモノを言うのです。まあ、頭が付いていて表情が百変化するという代物であって物は言わないらしいんですけどね。
どういうことです?
閻魔の横には、これと一対である「浄玻璃鏡」があるのは知ってますね?
いやいや、モノを言うのに物を言わないということについてです。
うん。まあ聞かなかったことにしよう。
法の裁定が難しいのは、主体の価値行為と行為価値とを混同しがちだからなんだよ。鏡に何らかの行為が映し出されていても、その行為の意味が分からないと裁けない。その意味を教えてくれる情報源が、この人頭杖なわけだ。
閻魔様から逃げられない。
一緒に裁かれてみようか?
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東寺 真生うるたや