機嫌良く転がっているクルシャ君。
この後十数秒間、距離を観たり、心を読んだり(猫なりに)しながら適切な行動を準備しますけれども、クルシャ君が何も起きないと読みきった後に飼主が寄っていきます。彼が何も起きないと読み切った、ということを何故に飼主が分かるかといいますと、飼主に対する予測行動が限られていて、その選択のどれをも取っていない事が見て取れている、ということに他ならないわけです。
自分の前足の手入れをしているわけだから、もう自分の為に時間を使う予定になっているわけです。敢えて、この予測に反し、寄っていきます。
意外なことが起きていることを、まだこの時点まで認識できていないことが分かりますね。もっと寄って彼の予定を混乱させてみましょう。大したことではありません。どこで気分や認識が変化するのか、ということでして、その変化を告げる符牒もあるわけです。
お手入れお手入れ。
目を細めて熱心にお手入れ。
クルシャ君、遊ぼう。おもちゃも用意しましたよ。遊ぶふりではなくて、割としっかりと遊びましょう。
くるん(鳴き声)。
ようやく、声が届いたようです。
6月7日。メタマスクさんは誰に対しても、あの口調なんですか?
そうです、飼主は今頃クリプトに手を出そうとしています。賢明な皆様はご存知でしょう。クリプトカレンシーに手を出すのは今では無いと。FRBが資産縮小している時に、流通にも維持にも放っておくだけで金利も付かない、むしろ減価するような金融商品に参入する時ではない。全くその通り。故に今から始めます。信用二階建てなどという戦時国債をあてにして刷られた軍票みたいなルナが斃れた後には、SPACが一掃された株式市場のような信用の回復が現れるでしょう。底値はずっと下かも知れないがクリプトは数を減らし、より流動性が高く、信用を維持して残るものを選ぶときに入りました。投機用の球根は腐らせてしまって、切り花として売れるチューリップを選択するのです。
ウルタールのうる: 巻十一 (うるたやBOOKS)
明鹿 人丸うるたや