クルシャ君、誕生日おめでとう。
君のために秋らしい闌けた色の花を見つけてきましたよ。
寺の築地端に毎年咲いてる闌け鶏頭だ。
見事に紅いね。
わずかに盛りを過ぎてるからなお紅い。
毎年ここからこのように見事に咲いて、翌年また現れる。
花の細部なんかベルベットに喩えるのも陳腐というくらい。
水滴を乗せている葉に寄っていくと、これがまた見事なんであるよ。
垂れてから伸び上がる花序の様は、しっぽがモノを言うおしり族族長の誕生日を祝う花として最適だと思います。
クルシャ君、九歳の誕生日おめでとう。
ウルタールのうる : 巻二 (うるたやBOOKS)
明鹿 人丸うるたや